立憲デモクラシーの会声明 「法の支配をないがしろにする現政権の態度があらわになった黒川検事長の定年延長問題」

2020/02/20(木)多喜二忌
 ウーバーイーツの配達員や,24時間コンビニ・オーナーに限らず,たくさんの〈労働者〉の悲鳴が聞こえる。
 労働という概念を無化するように,〈労働契約〉概念の間隙に付け込んで利潤の最大化を図ろうとする〈力ある者たち〉は,多くの人びとを奴隷化する。これが新自由主義の実態だ。
 アメリカの若者たちが,サンダース小父さんを次期大統領候補として支持する理由の一つも,そういうことなのだろう。


2020/02/21(金)晴れのち薄曇り。最高気温14.2℃。

🚩以下の連続講座は延期になりました。今後の予定は未定とのことです 2020/02/25
立憲デモクラシー 連続講座Ⅳ 第6回の,お知らせ
早大3号館 ― 教室は未定
2020年3月6日(金)

講演:「桜を見る会招待者名簿と公文書管理――情報公開の憲法政策」
講演者:三宅 弘 (弁護士・元第二東京弁護士会会長)
日時:3月6日(金)18:30-20:00(18:10開場)
場所:早稲田大学(早稲田キャンパス)3号館教室未定

講演者紹介:弁護士・元第二東京弁護士会会長
著書:『監視社会と公文書管理』(花伝社, 2018年)など

2020/02/22(土)猫の日。春一番と発表されたが,うすら寒い風が強く吹く。早朝に少し雨,日中ほぼ曇りでときどき晴れ,夜7時 夕方6時 ころからまた雨。

 今度は,自民党が「検察官の定年を65歳に引き上げる」そうだ。
 完全に,後先が,逆だろう!!

 COVID-19。 とりわけクルーズ船でろくな健診も受けられず「陰性」とされた方々は,せっかく帰宅できることになっても,不安や怒りのやり場が無いのでは。
 船内業務を担当した厚労省職員に感染者が出ていても,全員の検査もしていない。
 政府は,ふたたび隠蔽と改ざんと,責任逃れに終始するつもりなのだろう。いやむしろ,どんなデータが明らかになっても,しれっと「まったく問題ない」と言い続けるつもりなのだろう。


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立憲デモクラシーの会
https://constitutionaldemocracyjapan.tumblr.com/
2月21日,2020
検察官の定年延長問題に関する声明
(2020年2月21日)
東京高検の黒川弘務検事長の定年延長問題が論議の的となっている。

 検察庁法は22条で「検事総長は、年齢が65年に達した時に、その他の検察官は年齢が63年に達した時に退官する」と定める。 黒川氏は「その他の検察官」にあたり、今年2月7日に退官する予定であった。 ところが安倍内閣は1月末の閣議で、国家公務員法の規定を根拠に黒川氏の定年延長を決定した。

 ここには大きく分けて二つの問題がある。 国家公務員法の規定とは 同法81条の3第1項で、任命権者は、職員が定年に達する場合であっても、その職員の「職務の特殊性又はその職員の職務の遂行上の特別の事情からみてその退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由があるときは」、定年退職予定日の翌日から起算して1年を超えない範囲内で、その職員の定年を延長することができるとしている。

 国家公務員法は、国家公務員の身分や職務に関する一般法である。 検察官も国家公務員ではあるが、検察庁法が特別に検察官の定年を定めている。 いわゆる一般法と特別法の関係にあり、両者の間に齟齬・抵触があるときは、特別法が優越するという考え方が法律学の世界では受け入れられている。 国家公務員法81条の3が制定された当時の政府見解でも、検察官にはこの規定は適用されないという考え方が示されていた。

 それにもかかわらず、閣議決定で制定当時の政府見解を変更し、国家公務員法の規定を適用して黒川氏の定年を延長してよいのかというのが第一の問題である。 権力の中枢にある者の犯罪をも捜査の対象とする検察官の人事のルールは、国政上の最重要事項の一つであり、全国民を代表する国会の審議・決定を経ずして、単なる閣議決定で決められるべき事柄ではない。

 ときの政権の都合で、こうした重大事項についても、従来の法解釈を自由に変更してかまわないということでは、政権の行動に枠をはめるべき法の支配が根底から揺るがされる。 政府の権限は、主権者たる国民からの預かりものである。 預かり物として大事に扱い、メンテナンスを施し、次の政権へ、将来の国民へと手渡していかなければならない。 その時々の都合で長年の法解釈を変更して恬として恥じるところがないというのでは、国民の法の支配への信頼は崩壊してしまう。

 第二の問題は、百歩譲って検察官にも国家公務員法を適用して定年を延長できるとしても、それが可能な場合は現行法上、きわめて限定されているということである。前述したように、国家公務員法上、定年延長には「十分な理由」が必要である。そうした理由が認められる場合を人事院は、その規則で限定列挙している(人事院規則11-8第7条)。

 第一が、職務が高度の専門的な知識、熟達した技能又は豊富な経験を必要とするため、後任を容易に得ることができないときで、つまり本人が名人芸的な技能の持ち主であるときである。 第二が、勤務環境その他の勤務条件に特殊性があるため、その職員の退職により生ずる欠員を容易に補充できず、業務の遂行に重大な支障が生ずる場合で、持ち場が離島にある場合などがこれにあたる。 第三が、業務の性質上、その職員の退職による担当者の交替が当該業務の継続的遂行に重大な障害を生ずるときで、特定の研究プロジェクトがじき完了する場合や、切迫する重大案件を処理するため、幹部クラスの職員に一定の区切りがつくまで、当該案件を担当させる場合である[1]。 これら三つの場合のいずれかにあたらない限り、国家公務員法に基づく定年の延長は認められない。

 かりに検察官に国家公務員法81条の3が適用されるのだとしても、今回の例がこのいずれにもあたらないことは明らかであろう。 問題の検事長は名人芸の持ち主だとも知られておらず、離島に務めてもおらず、特別なプロジェクトを遂行しているとの情報もない。 任命権者の裁量的判断で人事院規則に反する定年延長が許されるとなれば、内閣から独立した立場から国家公務員の政治的中立性と計画的人事を支える人事院の機能は骨抜きとなりかねない。 つまり、問題となる国家公務員法の規定が適用されるとしても、今回の閣議決定は、人事院規則および国家公務員法に違反している疑いが濃い。

 閣議決定がどのような思惑でなされたのかは、この際、問わないこととしよう。 万一不当な動機が背後に隠されていたとしても、権力を握る者はそれにもっともらしい理由をつけて、国民を納得させようとするものである。 しかし、今回の閣議決定に関しては、そのもっともらしい理由さえ存在しない。法の支配をないがしろにする現政権の態度があらわになったと言わざるを得ない。

[1]森園幸男・吉田耕三・尾西雅博編『逐条国家公務員法〔全訂版〕』(学陽書房、2015)698-700頁参照。

◇ 報 道
20200222 KYODO 「法務省、深夜につじつま合わせか」.PNG
KYODO
https://this.kiji.is/603614768522298465?c=113147194022725109
法務省、深夜につじつま合わせか
検事長定年延長、説明矛盾

2020/2/22 00:49 (JST)2/22 10:13 (JST)updated ©一般社団法人共同通信社
 黒川弘務東京高検検事長の定年延長に関する森雅子法相の国会答弁の信頼性が21日、大きく揺らいだ。森氏は20日の衆院予算委員会で、法務省が法解釈変更の経緯を示した文書について「部内で必要な決裁を取っている」と答弁。しかし21日の予算委理事会で法務省と人事院は、正式な決裁は取っていないと明らかにし、説明の矛盾が露呈した。
 法務省は21日深夜、文書に関し「口頭による決裁を経た」と突然発表し、森氏の答弁との整合性を取った。野党は口頭決裁は存在しないと主張しており、法務省の対応を批判するのは必至だ。


20200221 KYODO 「検察官定年、65歳に引き上げへ自民に異論なし・・・.PNG
KYODO
https://this.kiji.is/603582040007378017
検察官定年、65歳に引き上げへ
自民に異論なし、野党反発

2020/2/21 22:44(JST)2/21 22:51(JST)updated©一般社団法人共同通信社
 政府が検察官の定年を2024年度に65歳へ引き上げる方針
 政府が検察官の定年を2024年度に65歳へ引き上げる方針であることが21日、分かった。検察庁法は、検事総長以外の検察官の定年を63歳と規定する。22年度から2年ごとに1歳ずつ上げ、検事総長は現行の65歳のままとする。
 一般職の国家公務員の定年を引き上げる法案と共に3月上旬にも閣議決定し、今国会に提出する。一般職の国家公務員は22年度から2年ごとに1歳ずつ引き上げ、30年度に65歳とする。
 政府は21日、自民党の内閣部会などの合同会議で関連法案を示した。検察官については、反対意見は出なかったという。
 東京高検検事長の定年半年間延長に野党は反発を強めている。


20200222 東京新聞「東京高検検事長の定年延長を巡る経過」.PNG
東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202002/CK2020022202000147.html
首相答弁 信頼性揺らぐ 事前解釈変更、証拠なし 検事長定年延長
2020年2月22日 朝刊
 黒川弘務東京高検検事長の定年延長を巡り、政府が「後付け」で国家公務員法の解釈を変更した疑いが強まった。現状では閣議決定前に法解釈を変えた証拠を示せていないからだ。森雅子法相らの説明はすでに破綻状態に追い込まれ、今度は解釈変更を明らかにした安倍晋三首相の答弁の信頼性が揺らいだ。 (清水俊介、大野暢子)
 立憲民主党の安住淳国対委員長は二十一日、政府が閣議決定前に解釈を変えたと証明する日付入りの文書を示すよう引き続き求める考えを記者団に強調。政府が応じなければ「後から取って付けた法律違反ということになる」と述べ、黒川氏の定年延長は違法と批判を強める考えを示した。
 政府が二十日と二十一日にかけて衆院予算委員会の理事会に提出した文書は、法務省、内閣法制局、人事院がそれぞれ作成。法務省と人事院の文書は二十日に提出したが、文書作成日が記されていないと野党に批判され、「1月22日」「1月24日」と追記して二十一日に再提出した。一月三十一日の閣議決定前に法解釈を変えたと主張するためだ。
 だが、文書には解釈を見直したと理解できる記載はない。検察官は国家公務員法の定年延長制の適用外とした一九八一年の政府見解に触れず、変更すべき旧解釈を示していない。法務省が定年延長は八五年から検察官に適用可能だったとの見解を示し、内閣法制局、人事院が順に了承したことを記しているだけだ。
 この見解に基づき、政府は定年延長の閣議決定から二週間、法解釈変更に触れなかった。対応を変えるきっかけは、立憲民主党の山尾志桜里氏が二月十日の衆院予算委で八一年見解の存在を指摘したことだ。定年延長は検察官に「適用不可」「適用可能」という相反する政府見解が併存する事態になった。
 これを受け、首相は十三日の衆院本会議で、法解釈の変更に言及。その後、政府の説明は首相答弁とつじつまを合わせるために迷走した。法務省と人事院は二十一日の予算委理事会で、提出した文書は正式な決裁を経ていないと説明。二十一日夜には、法務省が「口頭による決裁を経た」と発表した。森法相は前日の審議で「決裁を取っている」と明言しており、野党は整合性を追及する構えだ。


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