「強行採決」後 緊急会見 小沢一郎 代表 2015年7月15日(水)

✑ 政府のあまりにも無責任でいい加減な国会運営と法案の内容。こういうものを成立させるべきでない。成立させない。採決を認めるわけにはいかない。したがって我々は,この本会議は一切欠席する

✑ 最終的に時の政府が判断するとき,日本国として日本国憲法の下に,どういう原則で何を基本として判断するか。その物差し,基準が必要であるのに,衣の下の鎧を隠したまま,安倍総理はそれをまったく示そうとせず,法案にもない

✑ 官邸は「強行採決云々も一時だ」と軽く考えているのだろうが,この問題は,少し時間が経ったら風化することではない

✑ ほんとうに法案を潰す気になれば衆議院に戻ってきて潰せる。不信任案を出すということで,やれる。不信任の趣旨説明は,時間制限がない

✑ 議席数では敵わないのだから,世論頼みと言うのではないが今の政府に対する国民の批判・不満の高まりがどんどん出ることで,やりきれる

✑ 賢明な主権者の国民がこれではいけないと,その流れを押しとどめ,正しい途を選ぶこと

✑ 来年の参議院選挙,次なる総選挙に向けて,インチ・バイ・インチでも野党の協力関係,共闘の絆が右肩上がりに強くなっていくことを望んでいるし,そうあるべきだ


https://www.youtube.com/watch?v=yGOOqcfCjpc
 小沢一郎代表は7月15日、政府与党が安保法案を強行採決をしたことを受け、緊急に記者会見を行いました
24:53

【 小沢一郎 代表 会見 】
 それでは,報告いたします。
 今(野党)5党の党首代表が集まりまして,最終の一致点は政府の案には採決そのものに参加しないで,強行採決ということに対する抗議も含めながらちゅうことを言った人もいたけども,とにかく最後の政府案の採決には,皆,欠席するという結論でした。

 各党,ちょっとずつニュアンス,そこへいくまでのプロセスが違うんですけれども,民主と共産は自分たちが討論してから(議場から)出る。維新は討論して自分たちの出したもの(法案)には,採決に加わる。それから出る。社民も討論してから出るということでした。

 私は自分の今までの常識から言いますと,討論をするということは,採決を前提としてやるわけで,討論というのは採決の一場面でしかないわけですから,討論する以上は採決にも参加するということが筋道だと,私共は考えておりますんで,この採決そのものに反対。
 今日(こんにち)の政府のあまりにも無責任でいい加減な,法案の内容も含めて,こういうものを成立させるべきでない。成立させない。
 成立させるべきでないという以上,採決を認めるわけにはいかないという結論でして,したがって我々は,この本会議は一切欠席するということにいたしました。
 ただ,最終的に野党としては政府案には欠席ということで一致したというのが,ただ今の結論です。


【 質疑応答 】

光文社FLASH
 ; これまで小沢代表は,採決はないという見方をされてきた。国会のルールから逸脱した感じの流れになってきている安倍政権の政権運営,国会の現状についてどう思われるかを。
 

小沢 一郎 代表
 国会の慣習的なやり方ですとね,やっぱり従来からもね,何時間 質疑時間を取ったというようなことが一番のメインになることは間違いないんですね。ですから80時間がいいのか100時間がいいのかどうかは別として,ほぼ旧来のこういった類いの法案と同じぐらいの時間を取れば,まあまあ審議は尽くしたということになるだろうという解釈を,一概にダメと言うわけにはいきませんけれども。
 私が,今日はやらないんじゃないかというふうに言いましたのは,結局,自公=政府与党の単独採決を強行しなくてはならないということは,ちょっと此間も言ったと思いますが,自分が政府与党の(立場として)国会運営という感覚でやるとすれば,多分やらないだろうという自分の感覚で申し上げたわけです。
 ただ,やったならやったで,強行採決ということで国民の批判が強くなるということですから,それはそれでまた,我々も対応することができるということも申し上げたはずです。
 主として官邸の強い意向なんだろうと思いますけれども,結果的には何が何でも採決ということになりましたので,あとは国民の世論の高まりを期待しながら,また私共も折に触れて,色んな機会を見つけて,それを主張していくということになるだろうと思います。

フリー・ジャーナリスト(タナカ); 野党として今後どういう闘いの戦略,戦術を描いていらっしゃるかを。

小沢 一郎 代表
 世論頼みということではないんですけれども,議席数ではどう逆立ちしても敵(かな)わないわけですから。
 あとは,政府与党が選挙のときに公約としてきちんと掲げたものでもない。まあ,公約として掲げてそれを全然反故にした<苦笑しつつ>TPPの例もあるけれども。いずれにしても,こういった形で国の将来を左右するような問題を強行するということですので,私は,国民の批判も強くなるんだろうと思います。
 そうすることによって国会の運営が,あるいは野党の取り組みも,違ってくるだろうし。またしかし,官邸としては,やった以上はもう何が何でもということになると思いますから,それでまた何やかや(あるだろう)。
 まず一区切りではあるんですけども,必ずしも平坦にトントンといくという感じは,してませんね。 

フリー・ジャーナリスト(タナカ); 法案について議論をすればするほど分からなくなっていく。参議院での審議ではもっと破綻してくるだろう。新国立競技場の問題もある。政権与党を追い込むチャンスは出てくるのではないか。

小沢 一郎 代表
 当たるも八卦当たらぬも八卦<笑>みたいな話しするわけにいきませんが,仰るとおりには,なってくるんじゃないだろうか。
 官邸としては「まあ,強行採決云々も一時だ」というふうに軽く考えてるんじゃないでしょうかね。我々日本人ちゅうのは喉元過ぎりゃあの国民性持ってますから,そういうふうに考えておるんじゃないかと思いますが,この問題は,少し時間が経ったらもう風化しちゃうということではないような気がいたします。 

フリー・ジャーナリスト(タナカ); 参議院でまたもう1回国民の側から熱いものがくるだろうと。

小沢 一郎 代表
 だから,それ次第ですよ。2週間空けたって,ほんとうに潰す気になりゃあ,衆議院に戻ってきて潰せるんですから。うん。本気になりゃあ。
 色んなところで話ししましたけれども,不信任案を次々と出すということで,やれるし。
 たしかアメリカ議会でも,1人で2日だか3日(にわたって)喋った人いるでしょ。(※1)
 不信任の趣旨説明は,時間制限ありませんから。
 2週間1人で喋ってるちゅうわけにはいかないだろうけれども。まあ,やる気になれば,ですよ。
 そのためには,やっぱり国民の今の政府に対するあれ(批判・不満)が高まりが,どんどんどんどん出てこないと,やりきれないですよね。僕が言うのはそういう意味です。

フリー記者(ヨコタ); 野党共闘して政府案欠席ということで一致できたわけだから,この体制を維持しつつ,今仰った徹底抗戦の途も開けつつある。強行採決の日は早まったけれども,結果的に官邸が追い詰められたようにも見えるが。

小沢 一郎 代表
 そういう要素もあるだろうと思います。
 外交日程もどんどん入れちゃってるようなこともあるらしくて,2か月プラス2週間ありますけれども,必ずしも全部使えるちゅうことでもないようなんで。そういう意味で。
 野党が全般反対ということで一致しましたけれども,また,参議院で色々あって世論が高まって,そうすればまた政府与党も色々と考えるかも知れません。そうするとどうなるかちゅうことは,それはちょっと分かりません。
 ですから,これからの状況次第です。
 これだからもう野党が一枚岩で断固,最後までずっといくかということも言い切れないけれども,与党がこのまんまもう何が何でも突っ張れるかってことも言い切れない。そこはちょっと分かりません。

NHK ; 小沢代表はこれまでの記者会見で繰り返し仰られているが,これまでの安全保障法制の議論,審議を見てどのように評価するかを。強行採決の結果に至るまでを含めて。

小沢 一郎 代表
 安倍総理の説明というのは,もの凄く丁寧に言えば,そう論理的な説明ではないですよね。論理で「なるほど」と頷けるような説明は,ほとんどなくて,悪く言やあ,シッチャカメッチャカな答弁ですよね。
 そういう意味ではほんとうに,このまんま強行して突っ張れるかどうかってことは,さっきの参議院の話しもあるし,世論の高まりもあるし,ちょっと分からないと思います。
 どういうふうに展開するか,あと2か月半ありますんで,分かりませんけれども,我々としては従来の主張を野党揃ってやれれば,かなり成果を上げる機会も出てくるのではないかと思ってます。

共同通信 ; 衆議院の委員会で生活の党としての発言は,機会が与えられないままになってしまった。<小沢代表・頷く> また,これから始まる参議院の審議でも特別委員会は自民党が35人の委員数を提案している。生活の党は委員数を選べないようだが,その対応について。 

小沢 一郎 代表
 衆議院の場合は45人となっていて定数配分で,できなかったんだから,まあどうしようもないですよね。参議院でも35人だ何だって自民党は言ってるようですが,参議院では参議院として色々,その意味では発言の機会を確保できるようにという努力はやってると思います。 ただ,だからって党としてあちこちあちこち声をかけてっていうやり方はするつもりはありません。 

光文社FLASH ; 今日の採決について国防安全保障上の歴史的な転換点という見方がある一方で,小沢代表は昨日<7月14日>の会見では,政権を取り戻せば,法制度を書き変えれば済む話しだという見方をされていた。憲政の歴史の中で今日の出来事を記述するとすれば,どういう表現が相応しいとお考えかを。 

小沢 一郎 代表
 まだ結論出てないからね。歴史を書きようないけれども。
 今の安倍内閣の考え方,衣の下の鎧,鎧を隠すために色々と意味不明な言葉を弄ぶということになってると思います。
 それはやはり,考え方として,理念的に,歴史に逆行する考え方だと,私は思います。
 何の問題でも最終的には時の政府が判断する以外ない。それは,そのとおりなんです。
 だけど,判断するときに,日本国として日本国憲法の下に,どういう原則で何を基本として判断するか。
 その物差しが必要。基準が必要なわけだけど,それはまったく彼は示そうとしないし,法案にもありません。<断固とした口調で>
 ということは,無原則に,思うように,時の内閣でやっていける,まあ,そうしたいと思ってるんでしょう。
 だからそれが私は非常に歴史に逆行するし,非常に危ういと思っておりまして,今この風潮がまた出てきた。
 だけど,賢明な主権者の国民がこれではいけないと言って,その流れを押しとどめ,きちんと正しい途を選んだ,というふうになればいいと思ってます。

光文社FLASH ; 今回の法案は官邸の強い意向があるが,その推進には武力を背景に外交をしたいという官僚の意向,あるいはアメリカの意向があるのではないか。外務省とアメリカの関与については。 

小沢 一郎 代表
 アメリカとしては,アメリカの考え方と影響力の中で できる限り日本がその軍事的な力も付けつつ 良い脇役として役立ってくれればいいと,そう思ってることは間違いないと思います。
 ただ,今言ったように,安倍さんの考え方は必ずしもそうではない。日米同盟ということをアメリカということを言いながら,やはり日本が軍事的にも大国になってそして影響力を行使したいという考え方が,僕にはもう見え見えなんですけれども。

 そういった基本的なあるいは本質的な詰めた議論は,ない。
 憲法論議についても,そう。戦後民主主義体制の問題についても,そう。戦後体制,ポツダム宣言,サン・フランシスコ講和条約,極東裁判,そういった戦後体制についての議論も,野党もまったくほとんど追及しないし,彼がどう考えてるかちゅうことも(隠されている)。
 だから,衣の下の鎧が見えずに済んでるんだ,彼はね。それをギャンギャンやられたら,非常に今日もかなり興奮してやったそうだけど,もっともっとあれしちゃう(≒暴露される)んじゃないかな。そんな感じがしますけどね。 

フリー記者(ヨコタ); 今日の強行採決が安倍政権の終わりの始まりの日になるのかどうかを。政府案欠席と野党共闘が維持されて,これが選挙協力にそのまま繋がって次の国政選挙で「違憲の安保法案廃止法案」成立で一点結集すれば,政権交代も十分可能ではないか。野党共闘を維持して選挙協力まで繋げられるか,見通しは。 

小沢 一郎 代表
 ふふふふふ<不敵な笑い> それも非常に難しいけれども。
 僕としては来年の参議院選挙,そして次なる総選挙に,ちょっとずつでもいいから,インチ・バイ・インチでも右肩上がりにその協力関係が,絆が強くなっていくということを非常に望んでますし,そうあるべきだとも思っております。
 私は,国民の今の政権のやり方についての批判,それからアベノミクスと言われる経済政策,これについての不満。これは少なくなることはないと思います。
 今の安保法制に対するこの(批判と反対の)高まりが,そのまんまずっとどんどん,どんどん大きくなって,次の選挙までいくかどうか,それは分かりません。
 ただ,国民の心の中に,かなり大きな影響を与えるし,したがって来年の参議院選挙,次の総選挙,野党が一致結束できれば,もう絶対勝つ。と言うよりも,圧勝するでしょう。と,僕は思います。 

日刊スポーツ ; 不信任を連発して闘う手法。今回の最初の衆議院の採決に関しては,その手法を取らないということか。

小沢 一郎 代表
 一度それやったら,できなくなっちゃうもの。 <国会には一事不再議の原則がある>(※2)

日刊スポーツ ; それは再議決のときに内閣不信任案を提出予定なのか?

小沢 一郎 代表
 <ちょっと苦笑>それは今からやって2か月半(その不信任案の審議が)やれればいいけども,そうもいかないでしょうから,物理的にはある程度の常識があると思いますから。
 それと,一度不信任(案)出したら,次もう1回出すっつうわけにも,会期中には,できませんから。
 だからそれは最後の最後の段階でやると。やる気になれば,ですよ。 ということになるだろうということです。


◇ 参考
生活の党と山本太郎となかまたち
http://www.seikatsu1.jp/

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(※1) 「フィリバスター」最長記録
1957年。ストロム・サーモンド上院議員(サウス カロライナ州・民主党)は,公民権法の成立を妨害するために24時間18分にわたって演説。 これが米国上院における議事妨害 「フィリバスター」最長記録。


(※2) 一事不再議の原則
 会議で,一度議決した案件と 同一の案件については,再び同一会議中(同一会期中)に議題として取り上げて審議や議決を行うことはできないという原則。


◇ その他 参考
日刊ゲンダイ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/index/news/2166
安保法案を潰す秘策を話そう/小沢一郎
2015年7月11日
<第2回>「十分な審議なければ採決拒否」維新が貫けば首相窮地
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161410
安保法案を潰す秘策を話そう/小沢一郎
2015年7月6日
<第1回>全野党が採決に応じなければ自公は強行出来ない

この記事へのコメント

無心
2015年07月17日 06:38
おはようございます。
体調悪い中、記事のアップありがとうございます。
転載させていただきましたので、よろしくお願いします。
レイナ
2015年07月18日 14:53
無心 様
国民の代表として信頼できる政治家・小沢一郎代表の発言は今後100年は有効でしょう。で,こんな重要になる時が来るとは,思い付きでこのブログ始めたころは気がついていませんでしたが。なお,この緊急会見の主要点が整理された談話ももう素早く公式発表されていました。
http://www.seikatsu1.jp/activity/declaration/20150716.html
安全保障関連法案の衆議院通過を受けて(談話)
2015年7月16日
生活の党と山本太郎となかまたち
代表 小沢一郎

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