讀賣新聞の発行部数減は,迂回した政権批判?

 いろいろなところで,讀賣新聞の発行部数減が話題になって2か月ほど経ちます。
 多く,「迂回した政権批判」ではないかという意見が散見されます。
 きっと,そういうこともあるのかもしれません。

 しかし,そのご指摘はほんの一部にしか当てはまらないのではありませんか。新聞も止めなくちゃならないほど“オサイフ事情”が心配な人口が70万人以上増えたって,考えたほうが正解なんじゃありませんか。 人びとの「何となく不景気だな」感と,ほんとうに収入が増えずに不景気なのとが相俟っているからではありませんか。
 生活防衛するなら,年間5万円は,使い道を考えるわね。

 それとも,総明なる論客の皆さん,社会的に有名人である皆さんは,けっこう生活感覚が段違いなんでしょうか?
 考えても見てください。
 4月の消費税・増税。
 
 乏しいオサイフの口を開き,生活防衛で何かしら買いだめした駆け込み需要。そのあと,ふつうは,節約! 節約!って,なるはずですよね。
 今やテレビはディジタルで番組表もすぐ表示されますし,d-ボタンを押せば 天気予報も,交通情報も,スポーツの結果も,もちろんニュースだって,テレビ1台で簡単に見ることができるんです。 スマホ1台あれば,わざわざ新聞を定期購読せずとも,スーパーのチラシも美容院のチラシも配信されますしね。

 4月の消費税・増税で,購読料は朝夕刊・1か月4,037千円,年間なら なんと 48,444円です。
 4万 8千 4百 44円 ですよ。 もうちょっとで5万円ですよ。
 これ,新聞を止めるわね...

 大言壮語とはなりますが,ほぼすべての人の欲望を肯定する≒格差が少ない社会である以外に,健全な資本主義経済は営まれないのではないでしょうか。 とりわけいわゆる先進国で起きている不況は,格差固定化社会を作ってしまったため起きている不況ではないでしょうか。 

 蛇足ですが,話題の讀賣新聞,10年くらい前だと,コワ~イ感じの勧誘の方が,けっこう無理して契約取って行かれたりしたものです。 そうでなくても,ドア口に勧誘の方が直接いらしたので,なんとなく購読契約したとか,そういう人も多かったはずです。 もともと,それほど積極的に読まれていたんでしょうか,そこもちょっと疑問です。 いずれ,新聞の発行部数はまだまだ減るのでしょうね。


◇ 参考
https://twitter.com/levinassien
内田 樹 @levinassien
前RT 讀賣新聞の部数は昨年の11月の10,007,440部から今年7月の 9,248,446部まで76万部減少しました。半年で52万部減で、さらにそれから2ヶ月で24万部減。月8万部ペースでの減少です。この勢いはどこで止るのでしょうか。
17:15 - 2014年9月1日

総選挙がないので、有権者の政権批判は「政権を無条件支持する新聞を取るのをやめる」という迂回的なかたちをとるしかないということなのかも知れません。安倍内閣支持者だけが残ると計算上讀賣新聞は60%の読者を失うことになります。そこまではゆかないでしょうけれど。
17:18 - 2014年9月1日

たぶん社内的には「このままではどこまで減るかわからない」という悲鳴が上がっているのでしょうけど。問題は讀賣新聞自身が「部数激減」を記事にして、なぜそのような事態が起きたのかについてきちんとした自己分析を加えているかどうかです。それが新聞の最後の批評性の「砦」だと思いますけれど。
17:20 - 2014年9月1日

画像

   渡辺 淳 画伯 水彩作品 『 ランプの詩 』

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