参議院議員 森 ゆうこ/ 外交・安全保障

参議院 予算委員会 公聴会 質疑
 
参議院議員 森 ゆうこ 生活の党・代表代行

外交・安全保障  2013年5月2日(木)15:00~

https://www.youtube.com/watch?v=4xeMaoHcG6A    15:20

公述人

元外務省国際情報局長
 孫崎 享(まござき うける)

キャノングローバル戦略研究所研究主幹・立命館大学客員教授
 宮家 邦彦(みやけ くにひこ)

ジャーナリスト
 富坂 聰(とみさか さとし)


YouTubeの解説で「宮坂聰」とお名前が誤記されていますが,正しくはジャーナリスト富坂 聰(とみさか さとし)氏です。

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chair ; はい。次に,森ゆうこさん。

森 ゆうこ 議員 ; 生活の党の森ゆうこでございます。今日は3人の公述人の先生方,大変有意義なお話し,有り難うございました。それぞれの先生方のご主張,色々と立場は違い,また視点も違うんですけれども,大変興味深く聞き入っておりました。

 まず,孫崎公述人に質問させて頂きたいと思います。

 先般「主権回復の日」と言う事で式典が開催をされました。非常にこれ,シンプルな疑問なんですけれども,いわゆる保守論客と言われる人達,それから特に安倍政権,安倍総理を始め「日本の独立だ自立だ」と,声高に言う方達は,なぜか,これ印象としてなんですけれども,米国に対しては,特にこの間の日米首脳会談もここまで御土産を持って行くのか? あまり戦略的に,我が国の国益をできるだけ確保するような主張を,されていないのではないか。
 何故か,保守であるという風に自ら仰っている方に限ってですね,対米追従ではないかという風な印象を持つような言動と思うんですけれども。
なぜ,そういう風になるのか。そうでないと言うなら,そうではないと,仰って頂きたいと思いますし,なぜ,そのような事になるのかについて,先生もし御見解があればお聞かせ頂きたいと思います。

chair ; はい。孫崎公述人。

孫崎 享 公述人 ; はい。「主権回復の日」。これは2つのものがありました。1つはサン・フランシスコ条約で,日本が独立するという事。
もう1つは,日米安保条約です。そして,日米安保条約と共に,地位協定があった。
 この日米安保条約を作る時に,ダレスが,どのような事を言ったのか。
 アメリカの交渉。
 我々が望むだけの軍隊を,望む場所に,望む期間だけ,持つ。
 これが今日(こんにち)まで続いているんですよね。

 ですから,世界を見渡して頂ければ,外国の軍隊が自分達の思うような条件で居続ける,こんな国は殆どないですよ。
 て言う事で,政治家,役人も含め,日本の国に対して奉仕するもの,それは少なくとも,外国の軍隊が不必要に,そして一方的な条件で(外国の軍隊が)居るという状況は,少なくとも直して行かなきゃいけない。
 これが「主権回復の日」の掲げている論点だったと思っています。

chair ; 森さん。

森 ゆうこ 議員 ; はい,有り難うございます。今の御指摘,私も共感をさせて頂きたいと思います。まず,我が国が,どのように自らの主権を守って行くのか。どう考えて行くのかと言う事について,まずは虚心坦懐に米国と話しをするという所からスタートしなければならないのかなという風に思っている所です。

 ところで宮家公述人に伺いたいんですけれども,そういう意味で言いますと,先ほど孫崎公述人から御指摘のありましたイラク戦争についての検証という事については,まだきちんと我が国に於いては為されていないというふうに私もそのように,理解をしております。米国,そして英国に於いても検証が為されていると私は認識している所ですけれども,宮家公述人は中東についても御詳しいという事もありますけれども,あのイラク戦争については,どのように評価をされていらっしゃるでしょうか。

chair ; 宮家公述人。

宮家 邦彦 公述人 ; 中東アフリカ局長になったような気分でありますが。私は,1982年から2年間バグダッドに。最初の勤務が,アラビア語研修が終わった後,最初の勤務が,バグダッドでした。申し訳ないけれども,非常に厳しい独裁政権。多くの人が理不尽に殺されて行きました。これがイラクの実態であったと思います。それから,それが82年でありますが,それから20年,まったく変わらない。そして<査察>の国連安保理決議というものを全て無視をし,そして充分な検証を受け入れなかった。これによって国連安保理決議に基づいて武力行使が行なわれたと考えております。 語不明

chair ; はい。森さん。

森 ゆうこ 議員 ; しかしここで,宮家公述人と論争するつもりはございませんけれども,大量破壊兵器という物はなかった訳でございまして,その大前提の所が崩れていると言う指摘もございます。公述人と,ここは論争する場でもございませんので,次の質問に移りたいと思うんですけれども。

 富坂公述人に,北朝鮮問題について伺いたいと思います。

 事前に頂いた資料にも書いてありましたけれども,北朝鮮が国際的に孤立をしているかと言うと,そうではないと言う記述がございました。私もそれは実感をいたしております。(森ゆうこ議員本人は)新潟県選出でございまして,北朝鮮拉致問題に関わる中で,国際的な世論を高めようという事で各国と協調して,各国の議員とですね,連携してというような活動も行ないましたけれども,非常に北朝鮮というのは強(したた)かで,特に金正日(キム・ジョンイル)の時には,非常に強かで。
 今,何カ国でしょうか,130カ国以上でしょうか,国と国交があり,しかも政党の代表として海外からお出でになる東南アジア緒国の代表,あるいは各国の議員の皆さんと話しをする時に,北朝鮮の拉致問題の解決にぜひ協力をして下さいという話しをしますと,それまでとは態度が一変して,北朝鮮の肩を持つような発言をされる国々が,たいへん多かったという事で,その現実というものを,私達は見なければならない,と思っております。

 今の,政権が変わった訳ですけれども,ジャーナリストという立場で色んな情報をまた掴んでいらっしゃるかと思いますけれども,この北朝鮮問題についてもう少し御解説を頂ければと思います。

chair ; はい。富坂 公述人。

富坂 聰 公述人 ; 御指摘のとおりだと思います。実際に核実験を最初に,まあ核疑惑が出ても,以降にですね,外交関係を結ぶ国が増えている訳ですね。
 ですけど日本から見ているとですね,孤立して明日にでも崩壊すると言う報道一辺倒ですね。
 これは,ある種ちょっとこう,願望がですね,記事になっちゃってる所がありまして,正確ではないと思います。

 実際に北朝鮮をめぐる動きと言うのはですね,北朝鮮も非常に準備が良くできていて,例えば原油の問題にしてもですね,銀行の問題にしても,制裁される事を前提で,挑発に出ていると思いますので,それを止めた所でですね,即座に効果があるという事は,私は期待できないと思います。
 で,その一方でですね,日本が北朝鮮をめぐる外交の中で,世界各国とすごく,私はずれてるなと思う所が1点あるんですけれども。

 それはですね,ひとつ,北朝鮮をめぐるテーブルに着いた時にですね,日本はですね,割と真面目に北朝鮮から核兵器を取り上げるですとかね,そういった事を考える。一生懸命底にそこに向かって行くんですけれども。ただ,各国一緒にテーブルを囲んでいる人達が考えている事はですね,ひとつの北朝鮮から核をなくすと,朝鮮半島の非核化というゲームの中でですね,それが終わった時に,自分が如何にその有利なポジションを,他の関係をした国の中で得るか,というもう一つの価値観を持って,臨んでいるという事ですね。

 ですから,もう少し複雑なゲームを,日本以外の国は戦っているという事があります。で,そういう中で特に際立っているのが中国で。
 中国は6カ国協議は重要だとは言いますけれども,ただ現実にはですね,やっぱりこれは2国間で北朝鮮と向き合って行こうという事は,もう,明らかだと思います。
 ですからその2008年ぐらいから急速に北朝鮮との距離を縮める外交に転じています。2009年には,中朝友好年というのを定めましてですね,往来を加速した。しかし,ここの所に来てですね,やはりその国民の突き上げもあってですね,北朝鮮に対して実際には自分達があまり影響力ないという事も,だんだんと世界に分かって来たという事も,分かりつつあるので,少しずつ態度を変えていますけれど。
 ただ,今の所,北朝鮮を取り囲む状況というのは,決め手を持っている国は一つもないし,決め手を持っている状況もない,という風に私は見ています。

chair ; はい。森ゆうこさん。

森 ゆうこ 議員 ; 北朝鮮の核・ミサイル,そして何よりも同胞がまだ拉致された状態な訳ですから,この拉致問題を解決するためには,大変迂遠なようですけれども,やはり国際協調。国際世論を高めて行く。日本に協力してくれる国,一生懸命協力してくれる国を増やして行くという事に,力を注ぐべきだというふうに思っております。
 そういう意味で,日本は,国際社会に対する宣伝がやはり相変わらず下手であると。
 一方で,今回,やっぱり口実を与えてはいけない訳ですよね。ファシストの復活であると言う口実,そういう宣伝の材料を与えてはいけない訳でして。

 日本はこんなに平和で,平和を愛し,協調的な,そして自然とも共生の理念を持っている,そういう国民性は,日本人以外にはない,と我々は思っている訳ですけれども,上手に宣伝し,対外的にそういう事を発信しなければ,理解してもらえない訳で。私も非常に家庭的で優しいと自分では思ってるんですけれども,(議場・少しクスクスッとする)これは宣伝しなければ誰にも分かってもらえない訳ですから。(議場・笑)

 そういう意味で,このファシストの復活と,日本の右傾化と言う,誤ったマイナスのメッセージが,これ以上拡散しないように,というふうに思いますので,富坂公述人の仰った意見には非常に私は同感できます。
 日本として,もっとここを宣伝して行くべきであるというふうにアドヴァイスがあれば頂きたいのと,合わせて宮家公述人には,先ほどのお話しですと,安倍内閣のブレインと言う事ですので,ぜひ,今のような視点で安倍内閣に対してサジェスチョンをされては如何かというふうに思いますので,その点について何か御意見があれば,ぜひお願いします。

chair ; はい。富坂公述人。

富坂 聰 公述人 ; 御指摘有り難うございます。森先生が,あのう,優しい方だと私も良く存じ上げておりますので,宣伝上手じゃないかなと思います。日本もぜひ,先生に倣って頂けたらと思いますが。
 そういう意味で言いますとですね,やはり日本という所は内向きな所が時々ありまして,それをそのまま海外に出してしまうと,非常にその誤解されるという事があってですね。
 で,特に私等の世代ですけれども,60年間平和を徹(とお)したという事は,これは充分に世界に対して通用する価値観だと思うんです。ひょっとするとですね,その60年間をわざわざ否定してですね,まあ世界が持っている最もその先鋭的な部分の最後尾に着く必要はないかなと,私は思います。

 むしろ何と言いますかですね,私等の世代の持っている一つの特徴としてですね,軍備を拡張する事に対して制限を加えられたので,逆にそれに対してですね,オールマイティな考え方をし過ぎるというのがありましてですね。ただ実際に非常に武力だけで他国に言う事を聞かせるですとかね,そういう事ってのは個人のベースでも中々難しい事であると思うんですよね。

 ですから,そういう意味で,その価値観の有用性っていうのは実際どうなのかなというのは,やっぱりきちっと考えて行って,むしろ日本として,森先生が仰られたようなですね,価値観を一つの形にして,分かり易い一言で世界にアピールできるような宣伝戦を仕掛けて行けたら,より効果的かなというふうに考えます。

chair ; はい。次いで,宮家公述人。

宮家 邦彦 公述人 ; 私は誰かのブレーンだとか何とか仰る方がおられましたけれども,確かに7年前に私が公邸連絡調整官であった事は事実であります。しかし今は全く違います。私は独立した一研究者であり,それ以上でもそれ以下でもありません。もし私が本当にブレーンであれば,この場所にはいません。その誤解のないようにして頂きたいと思います。

chair ; 森さん。

森 ゆうこ 議員 ; はい。失礼しました。
孫崎公述人。最後にですね,TPPその他,我が国の進むべき外交、一言でというのは大変ですけれど,これだけはというのを,一言ありましたら宜しくお願いします。

chair ; はい。孫崎公述人。どうぞ。

孫崎 稟 公述人 ; はい,恐縮です。TPPを含め,実体をしっかり見極める。これが一番重要な事だと思っております。


森 ゆうこ 議員 ; 有り難うございました。 (議場・拍手)

chair ; どうも。

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◇ 参考

Wikipediaより

ジョン・フォスター・ダレスJohn Foster Dulles アメリカ合衆国の政治家
1888(明治21)年2月25日 ― 1959(昭和34)年5月24日

日本国との平和条約が締結された1951年9月8日、その同日に調印された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約の“生みの親”とされる。1953年から1959年までドワイト・D・アイゼンハワー大統領の下の第52代国務長官を務めた。 反共主義の積極的なスタンスを主張した、冷戦時代の政治家であった。



CDと本文メモとは関係ありません。
画像

SIMÓN BOLÍVAR YOUTH ORCHESTRA
OF VENEZUELA


FIESTA

Conducted by GUSTAVO DUDAMEL

シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ
指揮 : グスターボ・ドゥダメル


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