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zoom RSS 石川健治(2/2)「憲法が憲法の敵として排除している人たちが安倍政権の応援団にいる」

<<   作成日時 : 2017/07/12 02:35   >>

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https://www.youtube.com/watch?v=QWAwCiO3z24
02:03:04
20170628 UPLANF
島薗進・石川健治・西谷修 「 教育勅語 ― なにが問題か : 天皇・軍隊・人間 」
三輪祐児


以下のメモと資料は,上記動画の01:11:25〜 01:25:45くらいの部分。
島薗進教授「教育勅語の存続問題と国家神道」3.知的指導者らの教育勅語観 を受けての石川健治教授の憲法の観点からのレクチャー。


2017年06月28日(水)
連続講座 第U期 第7回 「教育勅語 ― なにが問題か:天皇・軍隊・人間」

石川健治


◎ 戦後の「教育勅語」の受け止め方

戦後日本の政治社会がどういう形をとっているのか
・ 憲法がそれに,どういう道筋をつけているか

戦前は,天皇,皇后が演出する神道的なるものを自覚的に国家の基軸とした

国家,憲法は,前提がなければ動かない
伊藤博文が欧州をめぐり体得 ―― キリスト教という基軸があって立憲主義がまわっている ―― 日本には,それがない。 基軸を作らなければ,立憲政治の実現はない
   ↓
急ごしらえした皇室中心の精神的な秩序
   ↓
極めて危険な方向に演出されてしまった
   ↓
日本を破局に導いた


筧克彦 憲法学者
「教育勅語」を 諸手を挙げて支持した。
ヨーロッパ的素養をたっぷり持った学者。 最終的には柏手を打って憲法講義をするようになった。 ドイツ関連のことを勉強し,おそらくはキリスト教徒になったが,帰国後,仏教,神道を勉強し「国体」論者になった。 〜 1つの明治の知識人の形。

最初は「教育勅語は,あっぱれ。 あな面白。 あな楽し」と言っていたが,「けっきょく 国教というものがなければ政治体制は上手くいかない」 「ヨーロッパは実は国教作りの失敗の歴史である」 「英国国教会は上手くいったほうだが,それほどでもない」 「フランスなどは,国教を作ろうとしてローマ教皇との間でやりとりなどがあったが失敗して,政教分離で切り離さざるを得なくなった」 「ほんとうは国教を作ったほうがいい
日本は,確固とした基軸がある。 この基軸は非常に確固として包容力があり.キリスト教も,マルクス主義も,いろいろな議論を受け入れられる。 むしろ日本の持つアドヴァンテージを有効活用すべきである」

◎ 無色透明の国家 〜 リベラル・デモクラシー 〜 政教分離

・ 戦後出てきた「教育勅語」の活用論は,筧克彦の議論のヴァリエーションに過ぎない

・ 世界観に中立的な無色透明の国家を作ってしまう ―― 特定の価値観にコミットしない
   ↓
いわゆるリベラル・デモクラシーの作り方 = 無色透明の国家であれば,皆で支えられる。
私(わたくし)の生活に戻ったそれぞれが,それぞれが信ずるものを追求する。 しかし公共空間は,無色透明にすることで皆が支えられる。 これの徹底した1つの結果が政教分離
   ↓
日本国憲法という選択

◎ 本来クリスチャンであったのに,なぜ「教育勅語」を応援するのか

内村鑑三
・ 自身が「教育勅語」の被害を受けた。 第一高等中学校(旧制一校の前身)で先生をしていたとき「教育勅語」に敬礼を求められ 「偶像崇拝はできない」 と頭を下げなかったら,クビになった。 無教会主義のクリスチャンにとっては重要な事件。

・ 内村 「2つのJ」 ( Jesus と Japan ) に柱を置く。 → 内村に薫陶を受けた人々はしばしば日本に足場を置こうとする

矢内原忠雄
内村鑑三の忠実な弟子。 「2つのJ」の問題がある。
政治に対しては被害者であるので非常に厳しい批判をしているが,しかし天皇についてだけは「やさしい」。 そのことが現在でも問題にされている。

「井上哲次郎や加藤博之は日本をダメにした第1級の戦犯 (英訳=A級戦犯) である」 「天皇は悪くない。 あの人は平和主義者なんだ」

◎ 鍵となる憲法条文は,どこを向いているのか

日本国憲法の選択 = 中立的な国家を作る
第1条 「人間宣言」 を踏まえた 象徴天皇制 〜 君主主義を切り離す
第20条,89条 公私を区別する 〜 政教分離
第21条 批判の自由=表現の自由を封殺した戦前の議論(上杉愼吉「勅語なればなり」)を押し返し,批判の自由,表現の自由を確保し保障する

ポツダム宣言受諾=軍国主義の廃止

・ 日露戦争直後くらいに,立憲主義と,軍国主義と,君主主義と,植民地主義の,いわばアマルガムであった戦前の日本の形ができた。

・ 戦後,立憲主義以外のすべてのものを切り離して,立憲主義だけを実現する体制を作った。 だから70年間,立憲主義がもってきた。

君主主義 〜 第1条 象徴天皇制 で切り離した。
植民地主義 〜 朝鮮,台湾,樺太を手放すことで切り離した。 沖縄の問題は,現在,この文脈でくすぶっている。
軍国主義 〜 第9条で切り離す。
これらの条文が全体として立憲主義を支えている。

その核心にあるのが,第13条 「個人の尊重」。

この構造によって「教育勅語」的なるものは,最終的に日本の政治社会から排除されることになっている。
軍国主義,君主主義,植民地主義を演出してきた「教育勅語」を,これらの条文が切り離している。
政治社会から追い出された人びとが失地回復を目指しているのが,現在の状況である

◎ たたかう民主制

戦後の西ドイツが採用した選択。
憲法の敵には自由を与えず,政治社会から排除する。
極右=ナチス,ネオナチと,極左=共産党を排除して,リベラル・デモクラシー=自由で民主的な基本秩序を目指すドイツ連邦共和国基本法。 冷戦構造の下で作っていった構造。

右も左も切ってしまうことには,日本ではいろいろ議論があった

宮澤俊義
たたかう民主制を批判した。 「濫用のない自由は,自由とは言えない。 憲法の敵にも自由を与えなければ,自由とは言えない。 憲法の敵にも自由を与えるべきだ」

憲法の敵として実は排除された人たち = 安倍政権の応援団
強制的な排除はしていないが,やはり日本国憲法の体制は,たたかっては いる。
たたかった結果として,憲法の敵として排除された人はいる。 それらの支柱になっていったのが「教育勅語」。
日本国憲法は,憲法の敵にも自由を与えているが,しかし敵は敵として,実は上記の条文によって,政治社会から排除している人たちがいる。
現在,どの程度の力を持っているかはさておき,安倍政権の応援団に,いるのは確かである。

そこから,今日のテーマ 「教育勅語 ― なにが問題か : 天皇・軍隊・人間」 が出てくる

立憲デモクラシーの会
http://constitutionaldemocracyjapan.tumblr.com/
市民として 憲法に従った民主政治を 回復するために
twitter
https://twitter.com/rikkendemocracy

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