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zoom RSS 起きてもいない犯罪,そして処罰の実質的ターゲットは一般の日本人=共謀罪

<<   作成日時 : 2017/04/17 19:31   >>

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1) 集団の属性が無限定であるときは,全部が対象
 「 組織的犯罪集団でないのが,一般の人 」 などと,ごまかそうとしているが,共謀罪処罰の実質的ターゲットは一般の日本人だと,なぜマス・メディアの多くは,その危機感を言わないのか。
 で,公明・井上幹事長なんか 「 国民にわかりやすい審議 」 と言っているとか,笑わせるんじゃない。

 集団の属性が特定されていないときには,要するに,ぜ〜んぶだよね,国民全部。 そう,一般の日本人全員がその対象であることは,中学くらいの算数やったことあるんなら,自明のことじゃないか。

 高山 佳奈子・京都大学教授の指摘
(※) にもあるように,対象となる 「 犯罪準備行為 」 について無制限であり,同時に警察の取締権限の無制限な拡大によって,いったい誰の生活の安全が守られると言うのか。

(※)
 「 準備行為 」 は、法案では例が挙がっているものの、「 その他 」 の文言があるため、同じく無限定である。
予備罪や抽象的危険犯の処罰に必要だとされる実質的な危険が要件となっていないことから、文言上、危険性のない日常的な行為がすべて含まれることになる。

現行法の下でもこの状態であるから、いわんや、共謀罪処罰が導入されれば、取締権限がどのように用いられるかは、一般人の予測しうるところではないことが明らかである。
イスラム過激派などによるテロを警戒するのであれば、現にテロが起こっているところで用いられているアラビア語、ベンガル語、ウルドゥー語などがわからなければ テロの計画を察知できないと思われるが、日本の捜査機関は、摘発が可能な態勢にはおよそない。
テロリストでない日本人しか、実質的には共謀罪処罰のターゲットにならないのである。


2) 世論調査で臆面もなく「オリ・パラに備えたテロ対策」と聞くのか
 そもそも,表現の自由おびやかす共謀罪にもっとも危機感を持つべきは,公共放送はもとよりマス・メディア全般であるはずだ。
 けれど,すでに指摘されてから何年も経つが,マス・メディアには社会の木鐸としての役割を果たさずに “お報せ係” に堕しているのが数多くある。
 「 安倍政権が連休明けに成立を目指す 」 と平気で垂れ流す。

 結果,起きていることは,世論,公論の不在と言っても大袈裟ではない。

 私には,世論,公論の不在,言論の劣化そして不在を,権力を持つ者が意図して作りあげることができてしまっているのが現在の状態であるようにさえ見える。

 まるで呪文のような 「 他に代わる人がいないから 」 という選択肢を用意して安倍内閣を支持するかどうか聞く。
 そして臆面もなく,共謀罪について 「 オリ・パラに備えたテロ対策 」 という文言を質問項目に滑り込ませる。
 日テレの最新世論調査では「テロ等準備罪 評価が44% 評価しない 41.7%」。

 佐々木惣一が 『 立憲 非立憲 』 で 「真の立憲政治が我が国に行われないのは何の故か」 と大正7年(1918年)9月に序を書いたときから,99年経つ。
 世論,公論のあり方について佐々木は書いている。


輿論又は公論を事実行うと云う為には、一見すれば、輿論又は公論には関係のないところの少数の意見の発表が、自由に、平穏に行われることを必要とするのである。少数者の意見は、輿論又は公論それ自身ではない。然(しか)しながら、輿論又は公論を、単純なる実際上の威力を離れて、真に権威あるものとして行わせるが為には、少数者の之を証人することが必要である<p.162>

 しかしながら,現在の国会で野党が多数でないにしても,少なくとも 「 少数者の意見 」 ではない。

 たとえば日テレが実施した世論調査では 「 野党側は、一般市民の監視につながるなどと反対しています 」 とだけあっさり聞く前に,その前段階で説明をしているとも,世論,公論の醸成に腐心しているとも,まったく考えられない。 設問はこうだ。


[問8] 「共謀罪」の趣旨を含んだテロ等準備罪を新たにつくる、「組織犯罪処罰法改正案」の審議が、国会で始まりました。 政府・与党が、東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えてテロ対策などの面で必要だと主張しているのに対し、野党側は、一般市民の監視につながるなどと反対しています。 あなたは、この法案に賛成ですか、反対ですか?
http://www.ntv.co.jp/yoron/201704/soku-index.html
日本テレビ世論調査


3) 国会議員は「 全国民の代表として,自分の良心に基づいて 」
 国会議員は,その支持率に表される支持者のためだけに政治をすることは許されない。  ところが,どうだ。
 安倍総理は,4月12日の衆院厚労委員会質疑でも<安倍=森友事件> について答弁拒否をするのに 「 安倍政権の支持率は53% 」。 しかも自民・丹羽秀樹委員長は 「 質疑は議題の範囲で 」 と質問自体を押し止めたわけだ。


第四三条 【 両議院の組織 】
 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。
A 両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。


http://4472752.at.webry.info/201508/article_8.html
樋口陽一 「 国会議員は全国民の代表として,自身の良心に基いた意見を持て」
2015/08/06 16:04


樋口 陽一 名誉教授
 憲法43条には,国会議員が全国民の代表ということを,掲げています。
 これは憲法の歴史で,決まった意味を持っているものです。
 選挙区の走り使いでもなければ,政党の一員として自動的にその政党規律に従うのでも,投票するのでも,いけない。
 全国民の代表として,自分の良心に基づいて。
 良心に基づいてという規定を憲法に入れている国も,少なからずあります。
 日本では良心というのは,裁判官についてだけ,その規定にしかありませんけれど。

 改めて,全国民の代表として,自分の意見を,国会議員の方々は持ってほしい。
< 中略 >
 小路田(泰直)さんの仰る死者の意思をも受け継ぐ。
 それこそ,全国民というのは,死者,とりわけ戦争の死者です。

2015年07月24日 憲政記念館
緊急鼎談 樋口陽一 小路田泰直 小沢一郎
「立憲主義の危機」はなぜ起きるのか
 近代日本史を振り返りながら (7/8)


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2017.04.07
もし「共謀罪」が成立したら、私たちはどうなるか 【全国民必読】
高山 佳奈子

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