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zoom RSS アメリカ新時代 : ドナルド・トランプ候補とバーニー・サンダース候補

<<   作成日時 : 2016/03/07 15:54   >>

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§ 不平等を亢進させる「富裕層にとって住みにくい国」という邪説
 2012年の米大統領選でもチラチラ見え隠れしていた言い方なのだが,「富裕層にとって住みにくい国」って,いったい何だろう。
 自由な経済活動で財を成したことに高額の税を支払うのは損だ,受け継いだ資産は血縁の子孫だけのものだとでも言いたいのだろうか。
 果たして世界では,自助努力だけで経済的に大成功し,自助努力だけで財を成したなどということが,じっさいにはあり得るか。
 あるはずがない。
 何しろ,経済活動というのは,社会あっての活動でしかないのだから。
 しかも,保育や介護など人間が具体的にコツコツとひとつずつ解決する以外ない分野,つまりけっして王道がない分野について,やっと人びとの意識が向いてきているにしても,安倍政権の政策は投げ遣りなのだ。矢を射るのではなくて槍を放っているからなのか?
 冗談はさておき,キャピタル・ゲインだ,配当収入だ,たしかに何らか時間はかかっているだろう。
 だがしかし,世界経済で,時間の価値についてあまりに不公正なシステムが容認される続けているのはなぜだろう。
 「ラクして儲けて何が悪い」「人生は短い」「皆たいへんなんだ」このあたりが,大方の言い訳なのだろう。
 より平等を構築できるはずだったインタ―ネットでの「シェア」という価値観は,今のところ当初想像されていたほど有効な役割を果たしてはいない。

§§ トマ・ピケティ 「 資産の不平等は常に所得の不平等よりも,ずっと大きい 」
 トマ・ピケティが 『 21世紀の資本 』 (※1)で 「 資産貯蓄の 4モデル (予備的貯蓄モデル。ライフサイクルモデル。王朝モデル。ランダムショックモデル)」 と分析し (※2) 結論づけたことは, 「 資産の不平等は常に所得の不平等よりも,ずっと大きい 」
 これについては,なんと不平等を肯定する反応が多かったことに,私は驚くことしきりだった。
 たとえば配当益の課税強化や資産課税強化には反対し「 お金がある人は寄付をするのがいい 」 などと極めて偽善的であることを隠そうともしない反応が溢れかえっていた。
 こうした世論を醸成していたのは,やはり大マスコミはじめ高所得層であり,「有識者」と呼ばれる人びとの多くは,実にこれほど冷淡な人生観を持っているのだ。
 資産規模の格差は,社会階層を固定化する。
 くり返すことになるが,世界からテロをなくするには,今さらながら強い意志による平等な社会の実現を目標にする以外ないはずだが。

§§§ 共和党候補として異色のトランプ氏
 米大統領候補のトランプ氏は,共和党候補としてどうやら異色だ。
 その公約は(※3)センセーショナルで排外的で差別的な言辞による移民政策などを除けば,国内雇用を守るためにTPPには署名しない,年収2万5000ドル未満の単身世帯と年収5万ドル未満の夫婦世帯は所得税を免除する,また医療保険の拡充のほか,共和党が「中絶した胎児の臓器を不正に販売している」と厳しく追求する Planned Parentfood プランド・ペアレントフッド(※4)の支持を言う。

 つまりは,是正すべき不平等に対する政策提言なのだ。移民やアジア諸国を敵視する言動の愚かさを除けば安倍政権よりはマシにさえ見える。

§§§§ サンダース氏が大統領になっても,大金持ちは没落しない
 さて,アメリカ大統領選挙は,大企業の金が勝つことになるのだろうか。
 ヒラリー・クリントン氏については,アメリカ初の女性大統領という点以外に強いメッセージは感じられない。
 バーニー・サンダース候補が掲げる政策がまとめられているものを(※5)参照すると,とくに資産家たちが恐れるような項目はない。
 そもそも,資本主義下での労働者保護や平等政策で自家用ジェット機が3機買えたのが1機になったとして,いったい何が不満なのか。
 私は物的欲望を否定するものではないが,それでいったい何を満足したいのか。
 たまに思い出す。私がとても小さい子どもだったころ,海岸で拾った貝殻や木の枝が宝物で,猫の毛だらけのセーターを着たまま温かい夕食のあるテーブルで両親に小言を言われなかっただけなのに,世界一幸せだと感じた日を。

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(※1)
トマ・ピケティ 『 21世紀の資本 』
http://4472752.at.webry.info/201502/article_22.html
2015/02/17 17:35
トマ・ピケティ 『 21世紀の資本 』
Eテレ「パリ白熱教室」放送分のテクスト目次

(※2)
http://4472752.at.webry.info/201502/article_8.html
2015/02/05 16:16
資産集中の変化の重要な部分を説明する「ランダムショックモデル」

(※3)
Newsweek 日本版
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/03/post-4618.php
トランプ氏の公約、TPP反対や円安批判も
弁舌に頼りすぎて政策は曖昧との批判が出ているトランプ氏の政策とは?
2016年3月3日(木)10時46分

(※4)
アジア女性資料センター
http://ajwrc.org/jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=962

1916年に設立されたプランド・ペアレントフッドは、性病検査、避妊ピルの処方、妊娠中絶の処置など、人間の性・生殖に関する医療サービスを提供する非営利団体だ。健康保険がなくても受診でき、全米に700近くの施設を持っている。

(※5)
Everyone says I love you !
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/bf870fa08eaebb41ac3c03c39e882e62
私の愛するバーニー・サンダース米大統領候補の逸話と言葉。「どうか絶望の世界には足を踏み入れないで」
2016年02月06日 | 海外の話題

【バーニー・サンダースが掲げる政策】
・最低時給を15ドルに上げる
・全国民の医療保障&社会保障制度の拡大
・公立大学の授業料無償化
・人種間の平等の実現と公民権の擁護
・警察法、刑務所法、薬品法の改正
・環境問題に取り組み、キーストーンXL計画(米大陸を横断する石油パイプライン計画)に反対する
・富裕層への課税&企業助成政策の廃止
・TPP反対&海外アウトソーシング反対
・崩壊しかかっているインフラの再建
・労働者が組合に入る権利を支援
・病気休暇中の保障を全労働者に
・有給休暇を全労働者に
・家族休暇・医療休暇を全労働者に
・男女の賃金平等化
・質の高い保育サービス
・子供の貧困と若年者失業の削減
・市民権獲得の道を開くための移民法の改正
・全国民の選挙権の保障
・政治家への企業による大口献金の禁止

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