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zoom RSS PKO協力は政府の判断能力が問われる/解釈改憲で「集団的自衛権」行使【3】

<<   作成日時 : 2013/08/17 16:42   >>

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解釈改憲で「集団的自衛権」行使
【3】PKO協力は政府の判断能力が問われる

 NHK日曜討論では,いっさい疑義すら差し挟まれなかった「4類型」。例外的事例をあたかも今すぐ起きることがごとく,世論誘導した上での「解釈改憲」には,法学者たちや有意の改憲派から,怒りと蔑みが伝わってくる。


荻上チキ氏
 この「4類型」を基に有識者会議は報告書をまとめてということだったが,木村さんの話しのように,PKOは安全な所しか送っちゃいけないんだということで,どこが安全な所か?って聞かれて,「分かるわけない」って答えた首相がいた。

木村草太氏
 送る能力が日本政府に無いということだ。その判断自体が問題だ。


<小泉元首相・国会での発言「どこが非戦闘地域か私に分かるわけがない」>


 憲法学者・首都大学東京准教授 木村草太氏の解説。発言のエッセンスをメモ。

✎    ✎    ✎    ✎    ✎    ✎

 第1次安倍内閣の時に有識者会議ができてまとめられた報告書には,「集団的自衛権」について,有名な「4類型」が出てきた。おかしなことが起きるから,改憲しなきゃいけないと提案をされていたようだ。

 このうち,「集団的自衛」に係わるのが,さいしょの2つ。
 安倍さんは,日本を守りに来てくれるアメリカ軍艦隊があって,それが公海上にあったからと言って守れないのはおかしいじゃないかと,よく言う。
 しかしそれは,日本の個別的自衛の範囲内で守れる。
 そのことは,安保懇の記録にもちゃんと残っている。

 「4類型」の1つ目は,そういう類型ではなくて,日本とまったく関係なく活動しているアメリカの艦隊が,公海上でまったく関係なく訓練をしていた。そこにたまたま,アメリカ軍に攻撃を加える国があったと。たまたま,そこの近くを自衛隊の艦隊が通りかかって,そこで守れなくていいのかという事例。
 これは極めて例外的で,空想的な事例だ。
 たまたまが重なっていいのは,幾つまでか?
 ここでは,3つ重なっている。
 たまたま訓練をしている。
 たまたまアメリカを攻撃している。
 たまたまその近くに自衛艦がいた。

◇ 途中で参考
「4類型」
〔平成20(2008)年6月〕有識者懇談会(安保法制懇)報告書
〈1〉公海における米軍の防護
〈2〉米国に向かう可能性のある弾道ミサイルの迎撃
〈3〉国際的な平和活動における武器使用
〈4〉PKOなどに参加している他国への後方支援


 それは,日本の防衛とまったく関係ない所でやってるケースだから,そこで手を出せないのは,そんなに不合理かという問題がある。
 アメリカは,そんなに日本の助けがないと負けるという想定でしかない。
 そういう想定の上で,安保懇の最終報告書では,現在の自衛権では「非常に例外的な場合しか守れない。こういうノーマルな事例についても守れなければ,おかしい」と。
 この事例のどこがノーマルか。さっぱり分からない。

 たとえばアメリカに向かう可能性がある弾道ミサイルを,将来できた日本のミサイル・システムで撃破する時にどうするかと言う話しをしなければいけないところで,あたかも今,もう,ミサイル撃ち落とせることを前提に,できないのがおかしいといっている。それは長期に技術的に中で考えて行けばいいことで,今すぐやらなければいけないという話しではない。今すぐ改憲したからと言って,速度が全然違うので,技術上はアメリカに向かうミサイルは撃ち落とすことはできないと昨日もニュースで出ていた。技術上はできない事例だ。

 国連平和維持活動PKO協力法の基本原則は,PKOへの参加は安全な地域にしか送ってはいけないとなっている。
戦闘と武力行使が想定される所に送ること自体が,政治のミス。

 議論としては,そういうあり方でいいのか,もっと国際貢献すべきではないかというものはあり得るが,想定しているケースが,今すぐ起きるかのように言っているのは,非常におかしい。
 間違って危険な地域に送ったら戦闘が行なわれていて反撃しなければいけないというシチュエーションを想定している。
 間違って送るという,政治のミスから出ている事態だから,ミスをやめて下さいということになる。

 そういう事態しか起きないのであれば,そもそも派遣してはいけない。
 判断能力が大事であり,どれだけ海外派遣についての政権の判断能力を信頼できるかというのが,問題の本質だ。
 その判断能力とか信頼が非常に重要なところで,改憲派の人達は非常に怒っている。
 国際貢献のために憲法9条変えて国連の積極的に参加しようと,非常に崇高な国際貢献の理念を訴えようとしたところを,政治の判断ミスの事例で「4類型」を出している。
 我々は清廉潔白だ,判断能力もある,とアピールしないと,改憲派の支持を集めれない。だから,本気の改憲派の人は本当に怒っている。
 日本が軍を持つことのイメージが,違法な戦争に結び付くという疑念を払拭しなくてはならない。

 たとえば韓国は,集団的自衛権を行使するとなったら,多分,日本の集団的自衛権で守ってもらう側の方に入る。その韓国が,日本の集団的自衛権の解禁を歓迎しないと言うのは,そういう疑念がまだまだ強いということだ。
 何でそんな「ナショナリスト」と思われるような発言をするのか,無反省をアピールするのかと怒っていらっしゃる方は沢山いる。
 もっと改憲派内部の人達の意見にちゃんと耳を傾けて,どういうアピールをしなければいけないかと考える必要がある。

◇ 参 考
http://www.tbsradio.jp/ss954/2013/08/
TBS RADIO 954kHz
毎週月〜金22時〜24時55分(金曜は23時55分まで)
荻上チキ&南部広美 Session 22  8月14日(水)
『どうなる憲法』シリーズ第3弾
「気鋭の憲法学者木村草太さんと考える「集団的自衛権」・憲法解釈見直しの動き」

スタジオゲスト
首都大学東京准教授 木村草太氏〔憲法学者〕

電話ゲスト
元内閣法制局長官 阪田雅裕

国際法を学ぶために最適なテキスト
森 肇志(もり・ただし)著
『 自衛権の基層 −国連憲章に至る歴史的展開 』
¥ 7,140

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